12/13 マズローの欲求段階説
詳しくは知らないけど、最近よく頭に浮かぶのは
この「マズローの欲求段階説」。
マズローという心理学者によると、人間の基本的な諸欲求は並列的ではなく、階層的に存在しているそうです。
最下層にあるのが、「生理的欲求」であり、その欲求が満たされれば、次の欲求が起こってくるというものです。 そして、その基本的な諸欲求を適度に満たすことが出来れば、人間はますます成長し、心理的に健康になっていくとのこと。以下が6つの基本的欲求です。
1.「生理的欲求」・・・・・空気・水・食物・庇護・睡眠・性
2.「安全への欲求」・・・・安全・安定・依存・保護・
秩序への欲求
3.「所属と愛の欲求」・・・愛されること、家族の中に
居場所があり自分が愛されること
4.「承認欲求」・・・・・・自尊心・尊敬されることへの欲求
5.「自己実現」・・・・・・自分がなりたいものへの欲求
6.「自己超越」・・・・・・今までの、或いは現状の自分を超えたいという欲求(自分を超えて、人々を幸せにしたいという欲求。)
日本に生まれた場合、大抵、生まれた時点で1,2の欲求は簡単に満たされた状態だから、物心がつく頃には3番目の「所属と愛の欲求」レベルから人は成長し始めるのではないか、と思うのです。これが、紛争が続いている国とか開発途上国で生まれた場合は、1の「生理的欲求」を満たすところからスタートする。
上海に生活していると、至るところでスローガンを目にします。
マナーを守って人の質をよくしよう(可愛い上海人を目指せ)、というスローガンとか。多分、私の解釈によると、「中国が好きなら、普通語を話そう」とか。こういったスローガンを掲げる行為は4の「承認欲求」ではないか、と思うのです。
ちなみに上海人の七つのやってはいけないこと(七不)運動
1. 所かまわず痰を吐かない
2. ごみを散らかさない
3. 公共物を破損しない
4. 緑を破壊しない
5. 車道をむやみに横断しない
6. 公共の場でタバコを吸わない
7. 荒っぽい言葉、下品な言葉は慎む
ほかに「横入りはやめて列に並ぼう」
「降りる人が先、乗る人が後(先下後上)」など。
どうして至る所に赤い布に黄色い字で書かれたスローガンの垂れ幕があるのに、ちっとも守っている人がいないのだろう、と自然に疑問を持ちます。
しかもかなり初歩的なマナーだし。
中には守ってる人もいると思うんだけど、普段、感じない。
2010年の万博で、上海に来るであろう各国の人から国際人、国際都市として認められたい、という「承認欲求」の段階を目指していると思うのですが、私はこれの実現が難しいのはずっと、人口が多すぎるからかな、と考えていたんだけど、その前段階のマズローの1?3の欲求がきちんと満たされていないからじゃないか、と最近は思うのです。
中国は生理的欲求が満たされないほどの発展途上国ではないけど、日本に比べると「まだ満たされていない」状態とも言える。
蛇口から出てくる水は黄色いし、トイレの水もきちんと流れないし、部屋の中は寒いし、シャワーの湯はなかなか出ないし。。。(って、もしかして私が住んでる環境だけかもしれないけど・・・)
何をするにも心配がある。
「この割り箸、食べてる途中で割れないかな」とか、「この容器、ほんとに耐熱性あるのかな」「このペットボトルのキャップはちゃんと開くかな」などなど。
そういう生活面で手にするものや暮らしの質がもっと向上したら、人々の「もっと上のレベルの欲求を実現させたい」と思う気持ちが高まっていくんじゃないか、と。マズローの言うとおり、欲求が並列でなく階層的なら、やっぱり下の階層から段階を経て、実現していかないと、一気に段階を飛び越えた欲求を目指すのは難しいのではないか、と。。。
マズローうんぬんの問題ではないのかもしれないけど、
中国にいると、こんなことも私なりに考えたりします。
3 件のコメント:
なるほどっ。私はこの「段階」は普遍的なものではないんじゃないかと思っているんだけどね。
私としては、「自己超越」の欲求を是非とも感じてほしいですね、フランスの公務員たちに。
興味深い内容のブログだわ??!
rumikoさんって素晴らしいしいわ!いつもいろんな事を考えて上海で生活しているのね。余裕を感じます。
私、もっと頭を使わなくては・・・クスン。
いつもコメントありがとう。
長文のブログを読んでくれてありがとう。
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